金田2020/06/18
本のある生活
こんにちは、事務の金田です。
緊急事態宣言が解除され
いろんな制約が少しずつ緩和されているとはいえ
まだまだ気のぬけない今日この頃
皆さんはいかがお過ごしですか?
家で過ごす時間が長く取れるので
忙しい日常でなかなか取りかかれない雑事に
取り組まれる方もいらっしゃるかと思います。
私も、いい加減自室の本の整頓がしたいです。
というか、しなければ……!
読書が趣味の私
(と言ってもやわらかいものばかりですが……漫画とか)
結構な量の書籍を所有しております。
しかしリストのようなものは作っていないので
何冊あるのか自分でもよくわかりません。
このブログでも引越しの際のことを少し書きましたが
3年前の今頃は、家中がえらい事になっていました。
短期間で家移りをしようと必死だったので
物の詳細な把握や整頓は二の次「後で考える!」
とにかく旧居にある物を捨てるか外に出し
新居に運び入れるの繰り返し。
本もその流れで
そもそもろくに整頓されてないそれを
手当たり次第に段ボール箱に詰めて運び
新居で床いっぱいに広げて
著者やジャンルで集めて並べまた箱に詰め
その箱をひたすら山に積み上げるという……
落ち着いてから本棚を購入しようとは思っていたのですが
次に引越しをする時にはその本棚も移動させなければとなると
下手なものは買えないと未だに保留のまま。
高校生の頃、毎年校内の図書館の蔵書点検に参加していました。
膨大な量の書籍を管理していると、
どうしても紛失したり破損したりするものが出てきます。
定期的にリストとつき合わせてチェックし
あるいは修復したり処分したりする必要があるんですね。
引越し作業は、蔵書点検(そこまで膨大ではないですが)の
いい機会だったんですけど。
とにかく迅速な家移りを優先したばかりに
外から中身がわからない箱に入れたのは失敗でした。
この3年で、新たに増えてますしね!
居室のロフト部分に置いてあるので
「冬は寒いからやりたくない」
「夏も暑いからやりたくない」
で、ここまで来てしまいました。
夏が終わるまでには(あるいは今年中には……)
きっちり整頓・リストアップしたいと思います。
ところで、今自室にあるのは
ほぼ自分で買った本ばかりなのですが、
何冊かは子供の頃に買ってもらったものもあったりします。
その中でおそらく一番古いモノをご紹介しますね。
読まれたことはなくてもタイトルは皆さんご存知なのでは?
アメリカの作家ジーン=ウェブスターが1912年に発表したこの作品は
冒頭をのぞいてすべて手紙で構成されているという
面白いつくりの小説です。
物語の舞台は20世紀初頭のアメリカ。
主人公は孤児院・今で言う養護施設で育った少女ジュディ。
施設の役員の一人が学費を支援してくれることになり、
女子大学に入学することになったところから物語は始まります。
在学中~卒業後の期間、その支援者に出し続けた手紙が出された順に並び
読み手はその一方通行な時系列(※返事は基本的に来ません)を
何が起こって、彼女はどう思って、先に起こった出来事がどこに帰結するのか
確かめながら読み進めるわけです。
本来は、授業の進み具合を月に一度知らせる
という程度の取り決めだったのに
彼女は身近な話題を中心に
週に何度も面白おかしくしたためて送るため
日記のようでもありますね。
詳しくご存知ない方のためにネタバレは避けますが
ラストまで読み終わってからもう一度最初から読み返すと
細かな箇所でまた違った受け取り方が出来て
それも楽しいのです。
受け取り方といえば
子供の頃と今とでは、また物語の意味合い・キャラクターの見え方も違ってきて
こういうのは本当に読書の醍醐味だなぁと。
(それにしても、もうとっくの昔に主人公の年齢を越えてしまいましたね……)
この物語を初めて読んだのは小3か小4の頃。
小6の時に↑を親に買ってもらってから
漫画版や色んな訳を読み漁りました。
私が子供の頃に出回っていたのは
おそらく昭和20~30年代に日本語訳されたものばかり。
言葉のチョイスがやや時代がかっていたイメージがあります。
もちろん物語自体
自由の国アメリカでさえまだ女性に参政権のない時代背景ではあって
そもそもアメリカと日本のお国柄・生活様式も違います。
「糖蜜菓子」に、「ファッジ」とルビが振ってあり
どんなお菓子だろう、と子供心に憧れたりしました!
わからない言葉・不思議に思う箇所の、訳を読み比べるのが面白かったです。
好きが高じて、原書も買いました。
英語の読解はさっぱりですが
日本語訳で話の内容は頭に入っている為
何のことを言っているかだいたいわかるので問題はありません。
折にふれ、ふと思い出すエピソード。
ジュディは語学の成績(文章力)を評価されて進学を後押ししてもらうことになり
ゆくゆくは作家になることを夢見て、学業の合間にせっせと創作活動をしているのですが
出版社に持ち込んだ小説が酷評され、送り返されるなんてことがありました。
それは、上流階級の一族であるクラスメイトに招かれ
クリスマス休暇に、ニューヨークにある彼女の家に滞在している際に集めた題材で書いた
きらびやかな内容の小説でした。
彼女は、孤児である自分が
全くかけはなれた上流階級の家を素材にした物語を
数日間取材したくらいで書けるはずがないのだとさとります。
そして、「コツがわかった」とばかりに
次は自分の生まれ育った養護施設を舞台にした小説を書き始めて
その作品で見事、作家への道をつかむのです。
聞きかじっただけでなく、自分が体験するなどして
よくよく理解してる言葉でしか、人には響かないのだなぁと……
勉強になります。
小説どころか、ブログの文章でも四苦八苦ですよ……(;∀;)
現在の岩波少年文庫は、新しい訳者で刊行し直しているはずで
どんな風に訳が変わったか、確かめてみたい気もしますね。
本の整頓が終わったら!
新しい訳本を買いに行こうと思います。
それではまた。
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