金田2023/03/10
今年一年の娯楽
こんにちは、事務の金田です。
突然ですが皆さん、大河ドラマ観てますか?
形態の変遷は多少あるものの、
歴史劇を中心にもう60年続いてるドラマシリーズ。
日曜日の夜8時に放送されてるあれです。
約一年間という長丁場のドラマを、
毎回きっちり観続けるのって意外と難しいのですよね…。
一度何かの理由で観はぐれると、
そのままなんとなく観なくなってしまったり。
その時間観れないからと録画はしたものの、
消化出来ずにそのままになってしまったり。
そんなわけで、これまでで完走出来た作品は少なく、
ここ数年もほとんど観ていなかったのですが、
今年は一念発起して、初回からこれまで観続けています。
タイトルは「どうする家康」、
江戸時代と呼ばれる時代の基礎を築いた徳川家康の一代記?
実は私、家康という人物が凄く好きなんですよ…。
なかなか偏った上に半端な知識の歴史好きの視点ですけど、
これは観なくてはと思って。
家康は岡崎(西三河)で生まれたので、
元々三河地方は縁深いのですよね。
東三河の一部であるここ豊橋は、
古くは今橋、その後吉田という地名で呼ばれ、
吉田城の城下町として発展して出来た街です。
吉田城、建物などの外観こそ出てきませんでしたが、
ドラマ内のエピソードの舞台として何度か登場してましたね。
当社の所在地からほど近くに、
向山大池公園という公園があります。
公園内の施設・豊橋市民文化会館の一室を借りて
ASJ のイベントも何度か開催していますが、
公園としては、大きな池のまわりを遊歩道で囲み、
春には桜が咲き、ツツジや藤なども楽しめるスポットとなっています。
「大池」は、江戸時代にこの地域に置かれた
吉田藩の藩主であった小笠原忠知が、
吉田城のお堀に水を入れるのと
農業用水の為に掘らせたと言われています。
吉田藩は、江戸時代を通して
藩主の入れ替わりが頻繁に起こりましたが、
その中では小笠原家の統治は比較的長く、
小笠原忠知を初代として四代続きました。
この小笠原忠知というお殿様、
家康の曾孫にあたる人物なんですよね。
家康の長男(ドラマ内で今はまだ全然幼いですが…)と
織田家の姫が同盟の一環で縁組し、
二人の間には姫が二人生まれるのですが、
姉姫が小笠原家に嫁いで産んだ三男とのことでした。
ちなみに小笠原氏は、
遡ると信州に居た時期があるのですが、
1500年代初頭にその小笠原氏によって築かれた深志城が、
後に松本城と改名されています。
国宝として有名なお城ですよね。
ドラマにも出てくる家康の側近の石川数正が
松本城主だった時期もあるんです。
当時のことにちなんで作られた駅弁がありまして、
もう10年くらい前に、
松本駅から特急に乗った際に食べたなぁと
思い出して写真を探してみました。
なかなか古い記憶なので、
今もこの駅弁が販売されてるかわかりませんが…
城主といえば、
これも側近の酒井忠次が吉田城主だった時期もあります。
見慣れた大池や吉田城に、
そんな歴史と人間関係(?)が…。
更に、最終的に家康の後継者となった三男・秀忠の生母は、
豊橋市内の石巻の辺りを本拠地にした一族の出身だそうで。
郷土の人が関わってると思うと
なんだか余計に親近感わいてきませんか?
ところで、テレビドラマとして時代劇って減りましたよね。
私が子供の頃は、大河ドラマ含め、
週のうち3~4つくらい番組があった気がします。
10数年くらい前でも、~曜時代劇、
などと曜日を冠した時代劇枠がいくつかあったような
季節の変わり目や年末年始に、
長時間のスペシャルドラマが放送されたり。
現在、衛星放送などで時代劇専門チャンネルはありますが、
そうなってしまうと一般的というより
特に好きで観ている人向けのイメージがあって、
娯楽として主流でなくなったのを感じます。
今更ですけど、比較的若い世代を中心に
広い年齢層にわたって時代劇離れが起こっているのでしょうか…。
理由はなんでしょう?
言葉づかいが全然違って意味がよくわからない、とか、
名前や呼び方が今風でなく聞きなれないので覚えられない、とか、
時代的な考え方が共感出来ない、とか。
ですかね?
最近では、SNS上でテレビドラマについての
感想や考察のやりとりが盛んですよね。
歴史劇となると、史実が…とか、時代考証が…とか、
なかなか厳しい批判を受けたりしがちで。
「どうする家康」の放送が始まった頃に、
家康の母親を演じる役者が年齢が合ってないのではという、
批判的な意見を見かけました。
ドラマ内では母親役を松嶋菜々子が演じており、
主役の松本潤との年齢差的に
親子としては違和感があるということだったようなのですが…。
家康の生母「於大の方」は、13・4歳で松平家に輿入れし、
その後出産、16・7歳で離縁させられています。
例えば実年齢に忠実に見るならば、
違和感なんて最初からありまくりじゃないですか?
そういえば、松嶋菜々子は2002年の大河ドラマ「利家とまつ」で
主人公のまつを演じていますが、
その際、子役ではなく当人が12歳時のまつとして登場してましたよね…!
そもそも、今の感覚で当時の年齢を計ることは出来ないと思っています。
普通に、中学生くらいの年齢まで「子供」って思ってしまいますが、
当時は「義務教育」なんてありません。
就業年齢に制限があるわけでもない、
環境によってはそこそこ育ちあがればもう立派な働き手です。
大人に混じっていれば自然と考え方や行動も大人に寄ってくる、
というよりもうすでに「大人」扱いされていたのでしょう。
電車や自動車のない時代はどこに行くにも移動手段は基本歩きで、
牛や馬の動力を利用するにしても、
ある程度制御する筋力がなければ難しかったはずです。
幼少であっても、令和の小中学生より
うんと体ががっちりして大人びていたと思いますね。
結局、役者さんのイメージや演じる年齢が合わないなどは、
最初から批判の範囲外で、この世界設定ではもうこういうものだ、
と割り切って観るしかないのではと。
各々の好みは自由ですけどね。
言葉づかいにしても、例えば現存する
手紙や公的な記録などで確認できる
「こんな発言をした」ということを元にした台詞を
喋らせることは出来ますが、
リアルにどんな風に喋っていたかなんて、
誰にもわかりませんよね。
ドラマはつまり、最初から虚構ではあり、
物語の起承転結を盛り上げるための
部分的な創作って必要だと思うのです。
結果的に言えば徳川家康という人は、
今は「どうする?!」とじたばたしていたとしても、
世の中の一番の権力者となってその後75歳の時に、
戦死でも暗殺でもなく布団の上で往生するわけですが(ネタバレ?)
それってそれなりに知られていることだけど、
その地点に至るまでをフィクションでどう描ききるのか、
史実と史実の間をどう埋めるのか、
そこを楽しむのが歴史劇の醍醐味ではないでしょうか。
今自分の立っている場所に
同じように立っていた…かもしれない人が、
なかなか想像もつかない大昔に、今の人と同じように、
悩んだり試行錯誤していろんな人生を送ってた…かもしれない。
それこそ「ドラマチックだな!」と感じて
観てほしい(観たい)なと願いつつ、
これから一年追って行きたいと思います。
それではまた。
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